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国産初のジェット旅客機MRJの初飛行から紐解く誰得銘柄Best3!!

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ついに国産初のジェット旅客機、MRJ三菱リージョナルジェット)が11月11日、初飛行した。日本独自で旅客機を開発するのは「YS11」以来約50年ぶりであり、政府が約1500億円の開発費の3分の1弱を補助する国家プロジェクトでもある。
MRJは座席数が100席以下の小型ジェット機であり、現在、世界の航空機市場は大型旅客機よりもリージョナルジェットと呼ばれる地域内路線を支える飛行機に需要が集まっている。さらに、燃料費の高騰によって低燃費は飛行機に強く求められる性能となった。当然CO2排出や環境問題への配慮も欠かせなくなってきており、これらの分野において先行している日本の技術が、MRJには多く採り入れられている。
コスト削減と環境性能。これからの飛行機に求められる新しい価値観をMRJはいち早く形にしていることが、注目を集める理由だ。
すでにANA、JALをはじめ、スカイウエスタン航空、トランスステイツ航空など世界各国の航空会社から注文が来ており、現在まで確定受注223機、オプション受注184機 計407機となっている。

現状の航空機シェアはボーイングエアバスボンバルディアエンブラエルが市場の大部分を占めているが、今後このMRJが航空機市場に大きな切り込みを入れる可能性も十二分にあるだろう。

なぜこんなにも国内注目度が高いのか?

飛行機は自動車よりも単価が高く、さらに使用されている部品の数は数倍に及ぶ。自動車産業だけでも多くの部品メーカーなどが繁栄するのだから、飛行機ともなるとその規模は数倍に上る。このように航空産業は自動車産業と比較して、経済に対する効果が計り知れないため、各国は飛行機の国産に大きな魅力を感じているのである。

ではMRJの開発、普及によって得する銘柄を考察してみよう。

 

第一位 開発、主要部品に関わっている企業

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7011 三菱重工
まずはMRJを開発した三菱重工である。三菱重工業が傘下の三菱航空機を通じて開発を進める地域路線向け小型旅客機、MRJ。開発費だけで2000億円近くに上る、同社の一大プロジェクトだ。YSに続く新たな国産旅客機開発は日本の航空機産業、そして三菱重工の悲願だったのである。三菱重工MRJにかけている熱意は底知れないものだ。

6355 住友精密工業
MRJ降着系統システム(いわゆる脚)を担っている。防衛省向け輸送機、対潜哨戒機はもちろん、初の国産旅客機YS‐11、三菱重工業のMU2、MU300の脚も住友精密が開発した。

3402 東レ
炭素繊維複合材料(CFRP)を適用したMRJの尾翼部品(スパー、スキン・ストリンガーパネル、リブ)を開発・製作した。東レはこれまで航空機向けに炭素繊維やプリプレグなどの中間基材を供給してきたが、一次構造材部品の生産まで手掛けるのは、今回のMRJ向けが初めてとなる。

 

第二位 国内航空会社

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MRJは小型ジェット機であるが、優れた低燃費性を兼ね備えているので航続距離は3300km である。日本国内はもちろん全域カバーされる。航空会社にとってコスト削減に大きく繋がるMRJの魅力は大きく、今後日本の国内線航空機はMRJが主流になる可能性も高い。

9202 全日本空輸ANA
国内航空業界売り上げシェア第1位。
MRJのローンチカスタマー(航空機メーカーに開発・製造を踏み切らせるだけの、発注を行う航空運航会社)である。確定発注は15機であり、2017年4~6月 ANAへ1号機納入予定だ。

9201 日本航空JAL
国内航空業界売り上げシェア第2位。
JAL三菱航空機は、2014年8月28日にMRJ32機の導入に関して基本合意をしており、1月28日に正式契約に至った。2021年未定からJALへ納入開始する。

9204 スカイマーク
国内航空業界売り上げシェア第3位。
いわゆる格安航空会社の先駆者ともいえる企業である。現時点ではまだMRJの発注こそ決定はしていないものの、とにかくコストの削減を第一としているからこそMRJへの関心は非常に高い事が予想される。

 

今後、MRJの普及による経済効果は底知れず、これが基点となりデフレ脱却や、日本経済の活性化に繋がっていけば嬉しいですね。
ご熟読ありがとうございました!!